こんにちは、森田です。
本日、前から行ってみたかった噂の「喫茶ランドリー」に、突如アポなしで訪問してまいりました!ので今回はその報告を。(本当はアポとってから行こうと思ったんですけど、その前に予定されてた打ち合わせの終わる時間が不定で、行けるかどうかも怪しかったので、、結果アポなしになっちゃった。…と言う言い訳(^_^;))
で、タイトルにある通り、そこはまさかの「地域包括ケア」のいい香りがするところだったのでした。
「地域包括ケア」と「喫茶」と「ランドリー」がどう繋がるのか…
なんか自分でも言っててもよくわからないんですが、ま、書いているうちに整理されてくると思うので、早速書き始めましょう!(笑)
そもそも【喫茶ランドリー】とは?
ぼくが初めて【喫茶ランドリー】を知ったのは今年の2月、主催のグランドレベルのお一人でいらっしゃる大西さんが書かれたこの記事でした。
この記事にはかなり衝撃を受けましたね。
世間的にも相当バズったようでFacebookのシェアが3.1万!!。久しぶりに「シェア◯◯万」見ました。
どの辺が衝撃だったか、の詳細は上記記事を読んでいただければわかるのでそちらに譲るとして、今回は、その記事を読んで衝撃を受けた、まったくの赤の他人のぼくがアポ無しで訪問したらどうだったのか?わざわざ(本当はついでだけど ^_^; )鹿児島から赴いたシャイなぼくはボッチのまま会話もなく帰ることになるのか!?果たして喫茶ランドリーの人たちは一見の客のぼくを無視せず相手してくれるのか!?
その空気感を味わっていただこうと思います。
まず、喫茶ランドリーの場所ですが、こちらです。
ぼくは東京駅から歩いて行きました。3km。30分くらいかかったかな?帰りは両国からJRに乗りましたけど。
Gooleマップ様のお導きに従ってテクテク歩いていると…何やら遠くにそれらしい看板が!
あれ?看板の横で何か執り行われているぞ…?
なななんと!
お店の看板の目の前、天下の往来で『青空散髪』!
あぁ、いきなりの衝撃 (;´Д`)/〜
あれ?確かぼく、日本の首都=東京のど真ん中=東京駅から歩いてきたはずなのに…
いつの間に鹿児島の離島(甑島)のお豆腐屋さん「山下商店」の軒先にワープしちゃったんだろう…?
いきなりの風景に度肝を抜かれつつ…それでもぼくはあくまでも通りすがりの一見の客。
いきなりカメラでバシャバシャ撮るような失礼なことは出来ません。
気になって仕方がない散髪の様子を横目に、涼しい顔をしながら、店内を覗いてみます。
お、こんな感じか。
涼しい顔で中に入ります。
お、こんな感じか〜。
入り口を入って右側にテーブル席がいくつかある。
その奥には、噂のランドリーがある家事スペース。
左側には、ちょっと下に降りたところにソファーのあるスペース。
(やっぱり散髪してる! )
入り口の左奥にカウンターがあって、そしてその奥には、いかにも普通の客ではなさそうな人達が、図面やら書類やらいろいろ広げて作業しているようだ。
謎だ。。。
上の写真の左側にあるカウンターを見ると、メニューが置いてあります。なるほど、この店はまずカウンターでなんか注文してからその後に物事が進んでいく、例のマクドナルド式のやつか。と一人納得したふうを装いながらカウンターに向かい、そこに居たエプロン姿の女性に、「ここでコーヒー頼むんですか?」と小声で言ってみました。
すると、エプロンの女性は、優しい笑顔で、オーダーの仕方や、どの席に座ってもいいこと、奥のテーブルにいる人達はここのスタッフであることなど、丁寧に説明してくれました。いい感じだ。さすが人々の交流を目指している【喫茶ランドリー】!
いや、なに?スタッフ?
ということは、あのネット記事で見た、グランドレベルの田中さん?大西さん?
ぼくは思いきって奥のテーブルの怪しい人達に向かって言いました。「ぼく、ネットの記事を見て、鹿児島から来たんですよ。」と。すると、まさしくそこには、ネットで見た、田中さんと大西さんが!
築56年のこのビルを…
こんなにおしゃれで人が集まる空間にデザインしちゃった!
その偉大なお二人が、アポ無しでフラット訪れたぼくと普通に会話してくれています、すごいことです!
いろいろな「コミュニティスペース」とか 見学しましたが、いきなりアポなしで行って、ご本人がいることって殆どないですもんね。お二人、だいたい毎日いるそうです!人と人を繋げるチカラ、っていうのはこういうことなのかな〜、と思いました。
こちらは、別の日に行われた、近所ママさん主催のミシンイベント。
ご高齢の方々も集まる。
子どもたちはDVD見て遊んでる、大人たちはみんなでパン作り。
東京のど真ん中でここまで出来るんですね (; ´Д`)
脱帽しまくりの興奮しまくりで、さあ帰ろうと思ったら、外で近所のママさんたちがいろいろ教えてくれました。
この青空散髪、近所で子育て休業中のプロの美容師さんが、ここでやってみようか〜、ってイベント的に企画したものだそうで、3日間のうちこの日が初日。ぼくが居た1時間くらいの間に3人くらいはカットしてましたね。それもあってか、親子連れがじゃんじゃん集まってました!そして、その企画をサポートしたのが、僕の後ろの彼女。こんな張り紙も自作で作ったそうです。
彼女は、「喫茶ランドリーは自宅のリビングの延長みたいなもんです」と言ってました。
こういうの、全部、スタッフが企画したものではなく、街の人、近所の人達が自分たちで自発的に、能動的に動いて出来ちゃっていること。喫茶ランドリーは、それが自然に発生するようにすべてがデザインされている、ということなんですね。(←うん、ここがもっともポイントですな。)
いやあ、参った。こりゃみんな、元気になるわ。。
ちょっと大きな話をしますと、そもそもですね、
そもそも医療というものは人々を「幸福」にする方向へ向かっていかなくてはならないもの。
もちろん、盲腸も結核も昔は死ぬ病気だったのに今はピシャっと治ります。
凄い事です。だから、医療は偉大なんですよ。
でも、今はすでにその医療で解決できる問題の殆どは解決し尽くしている段階。
今の日本人にとって「病院」で解決することはみんなが思っている以上に多くないのです。
実は、公衆衛生学や統計学的に見てもそれはほぼ結論が出ています。
今の人間の幸福や寿命に影響を与えるものが、
「近くの病院」にもまして「身近の良好な人間関係」
であることは、もはや定説なのです。
そして、現代社会、特に都会では、
地域に「病院」はあっても「良好な人間関係」はそんなに多くない。
近年問題化している
「高齢者の孤立(→介護量の増加)」も
「ワンオペ育児」も
「産後うつ」も
「若者の自殺」も
これら全て、「地域の良好な人間関係の欠如」が遠因にあります。
それらの問題に対して、さらに病院・施設を作って解決しようと言う発想はいたってナンセンスですよね。
だからこそ、いま地域医療で活躍されている多くの心ある医師たちが
「まちづくり」
を掲げ、「地域の良好な人間関係」を取り戻すことで地域の健康を取り戻そうとしているわけです。
「地域包括ケアシステム」って言うと、「医療と介護の連携」のイメージが強いと思いますが、それはあくまでツールの話です。
地域包括ケアシステムの話でよく出て来るこの絵。その中心は「住まい」であり、高齢者の生活なんです。
地域に「良好な人間関係」がなければ、そもそもそこは良好な「住まい」ではなく、当然「楽しい生活」はないわけです。
だからこそ、サービス付き高齢者住宅で有名な「銀木犀」は施設を地域の子供達の遊び場として開放するし、小規模多機能施設で有名な「あおいけあ」は「高齢者が地域貢献する」ことを目標に掲げているわけですね。もちろんこれらの施設は鍵がかかっていません。「医療と介護の連携」それは単に「良好な住まい」や「楽しい生活」やを補完するツールなのですから。
その根底のところに目が行かないから、みんな施設に鍵をかけて、地域と高齢者を分断しちゃう、収容しちゃう……で、爺ちゃん婆ちゃんは楽しくないから暴れる、で、職員は疲弊する。。。そんななかで、訪問診療してますよ、医療も介護も提供してますよ、連携してますよ、、ってそれ意味あるの?問題を泥沼化させてるだけじゃないの?
あ〜、全部言ってスッキリした!
そんな事を考えてる中で、出会った「喫茶ランドリー」!!
こんな素晴らしい「交流の場」があったら、地域から「ワンオペ育児」も「産後うつ」も「高齢者の孤立」もどんどん減っていって、みんな元気になっちゃうんじゃないでしょうか!?
もしかしたら、医者より地域を健康にしちゃうかも!
そんなことを考えさせられた一日でした。
徒然に書いたので、最後の方暴走したけど、まあ最終的には「地域包括ケアシステム」まで絡めてまとめたので良しとしましょう(^^)。
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