Dr.森田の医療・介護お悩み相談室

1971年横浜生まれ。経済学部卒後、医師に。夕張市立診療所の元院長。財政破綻で病院がなくなっても夕張市民は元気だったよ!医療費も減ったよ!と論文やTEDxで発表したところ各界から総スカンを食らう。今は鹿児島県で診療・執筆・講演・研究・web発信などをしている。医療経済ジャーナリスト、南日本ヘルスリサーチラボ代表、鹿児島県 参与(地方創生担当)

医師直伝!実は市販薬にある「医者が出す薬」【口唇ヘルペス薬】編 〜処方箋なし診察なし、薬局・通販で買えます〜

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口唇ヘルペス、辛いですね。

 

「何度も何度も唇の端っこにでてきやがって 、もういい加減にしてくれ!」

 

とお嘆きの方も多いかと思います。 

 

この方のツイートにもそんな気持ちが現れています。(ヘルペスこんな感じですよね)

 

 

 

ということで、今回は、実は薬局・通販で買える市販薬の中にも「医者が出す薬」がありますよ、の【口唇ヘルペス編】です。

 

ヘルペスをもう何度も経験されてる方は、

「いつも病院でもらうあの薬がほしいけど、なかなか病院まで行けない」

と思われてる方も多いと思いますので、そんなときは使ってみてください。


あ、くれぐれも無理せず、症状が重いときは病院に行ってくださいね。(あと、最後に重要なこと書いてるのでぜひ最後までお読みいただけますと嬉しいです。)

 

【注意!】

 今回ご紹介する薬はすべて『第一類医薬品』です。ですので、薬剤師さんからの説明と指導を受けてからの処方となります。Amazonなどで買う場合は、質問に回答し、薬剤師さんによる適正使用の確認後に注文が確定するなどの方法がとられています。

 また、基本的に「口唇ヘルペスの再発」が対象ですので、「過去に医師の診断・治療を受けた方に限る」という条件が必須となります(条件を満たさなければ購入できないこともあります。)

 

 


抗ヘルペス薬

 医者が出すヘルペスの薬は主に、

 

◯飲み薬

◯塗り薬

 の2種です。

 

そのうち、塗り薬は市販薬で売っています。

飲み薬はすべて『処方箋医薬品』と言って、医師の処方箋がないと買えないお薬となります。(つまり市販薬として売ってません。)

 

 

で、買える方の塗り薬にも種類がありまして、

 

◯ビダラビン(アラセナ)

◯アシクロビル

 

とあります。

医師が病院で出す薬としては、多分「アラセナ」が定番で最多だと思います。

じゃ、アラセナのほうが効くのか?というと別にそう言うわけでもなく、もう一方のアシクロビルは飲み薬としては定番の薬です。

 

あと、形状の違いとして

 

◯軟膏

◯クリーム

 

とあります。どう違うかというと、

「軟膏は油脂性のワセリンに薬効成分を混ぜたもの。なので基本的にワセリンと同じ使用感」

「クリームは油分だけでなく水分も含ませて乳化させたものなので、軟膏よりサラッとしている」

 

くらいの違いでしょうか。基本的に効果の主体は『薬効成分』ですので、軟膏でもクリームでも好きな方でいいと思います。

 

 

ビダラビン(アラセナ)

◯軟膏

 

 

 

 

 

◯クリーム

 

 

 

アシクロビル 

◯軟膏

 

 

 

◯クリーム

  

 

薬の含量・濃度も「お医者さんの薬」と一緒? 

 基本的に同じです。 

 アシクロビルの場合、お医者さんが出す「ゾビラックス軟膏」も、上記Amazonで買える「アクチビア軟膏」も「へルペシアクリーム」も1g中アシクロビルが50mgで同じ。

ビダラビンの場合も、お医者さんが出す「アラセナ」も上記Amazonで買える「アラセナも」1g中ビダラビンが30gで、全く同じですね。

 

 

 市販薬・通販で買えるのは、以上4種類です。

 

 

 

 

最後に大事なこと

 

 そもそも、口唇ヘルペスはウイルスによる疾患です。

インフルエンザもウイルスなのでだいたい同じなのですが、ウイルスの薬はウイルスを殺すのではなく、増えなくする(増殖を抑える)作用しかもっていません。

イメージで的にはこんなかんじ。

 

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なので、薬を使うのであれば、出来れば早めに使いたいところです。

そういう意味でも、すでに医師から診断・治療を受けていて何回も口唇ヘルペスを経験している多くの方々にとって、こうした市販薬を自宅に常備しておいて、症状がでたらすぐに治療を開始する、というのは患者さん本人にとってとても利益のあることだと思います。

 

 

 

「じゃ、だれがヘルペスをやっつけてくれるの?」

 

それは『体内に自然に備わっている免疫系の細胞たち』です。

イメージ的にはこんな感じ。

 

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 つまり、実はヘルペスの治療において決定的に働いてくれるのは『薬』にもまして『自分の中の免疫細胞』であることが多いんですね(意外に知られていませんが、これは他の多くの病気でも言えることです)。

 

 そもそも、日本人(成人)の半分以上がヘルペスウイルスに感染している、とも言われています。多くの人が感染してるけど、免疫細胞さんたちがきちんと働いてくれてるときは特に問題にならず、過労や睡眠不足、病気などで免疫力が衰えてきた時に、体内で眠っていたウイルスがむっくりと顔を出してくる…そういうことなんですね。

 

 つまり、自分の中も免疫細胞さんたちがしっかり働いてくれるように、

 

◯十分な睡眠

◯偏りのない食事

◯ストレスのない生活

 

 などに、注意することこそが、「薬」にもまして大切なことになってくるのだと思います。

 

以上、ヘルペス編でした。 

 

 

 

 

 

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破綻からの奇蹟表紙画像

 

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